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シリアでのテロの継続に対する懸念 イランラジオ

モハンマディ解説員

シリア危機に関する国際調査委員会のピネイロ委員長は、シリアでのテログループの犯罪の継続に
懸念を示し、こうした犯罪に対する沈黙が、シリア危機の拡大を煽っているとしました。
 
ピネイロ委員長は、17日火曜、スイス・ジュネーブで開催された国連人権理事会の会合で、
「ISISやヌスラ戦線といったテロ組織は、国際社会の警告を無視し、シリアの民間人に対する犯罪を
継続している」と語りました。また、「ISISヌスラ戦線のメンバーは、シリアの人々を大量に殺害し、
インフラを破壊し、シリアの古代遺跡や文化遺産を強奪し、この国の未来を暗いものにしている」と述べました。


ピネイロ委員長は、地域におけるテロとの国際的な戦いの必要性を強調し、テロリストの犯罪に対する
沈黙や彼らへの一部の支援が、シリア危機を地域や世界の他の国々への拡大の原因になるとしました。

シリアでのテロ組織の犯罪継続に関するピネイロ委員長の懸念の表明とときを同じくして、フランスの
内務省も声明を発表し、「1422人のフランス人が、シリアで活動するテロ組織と様々な形でつながりを
もっている」としました。フランスのカズヌーブ内務大臣は、1月末、シリアに渡ったフランス人のテロリスト
およそ1500人のうち、これまでに73人が死亡、数百人が負傷したとしています。

西側諸国、特にフランスは、テロリストの帰国を強く懸念しています。なぜなら、これらのテロリストは、
テロリストとして十分に訓練されているため、帰国後にはこれらの国にとって、潜在的な脅威になりう
るからです。

シリアのムアッリム外務大臣は、17日夜、テロに対する政府の抵抗を強調すると共に、「シリアは、
肯定的な結果につながるような、テロ対策に関する国際社会のあらゆる決定を歓迎する」と語りました。
また、「実行されるべき行動の一つは、テロの財源を枯渇させることだ。テロリストへの資金や武器の
支援が停止されれば、これらのグループは、シリアの政府や国民に対する活動を続けられなくなる」としました。

こうした中、シリアの戦場からも、政府軍が、17日初めて、シリア北西部ラッカの上空を飛んでいたアメリカの
無人機を撃墜したと伝えられています。アメリカ国防総省は、17日夜、アメリカの無人機1機が、シリア上空で
撃墜されたことを認めました。トルコのメディアによれば、この無人機は、トルコのインジェルリク基地を飛び
立ったということです。最近、トルコのチャブシオール外務大臣は、シリアへの空爆作戦で、アメリカに
インジェルリク基地の使用を許可する可能性があることを示唆していました。

過去24時間に、シリアの戦場に関しては、ヨルダンやサウジアラビアのテロリストなど、数十人がシリア北部の
イドリブで死亡したこと、南部のダルアでテロリストが大きな被害を蒙ったこと、北部のアレッポで、テロリストの
爆薬庫が破壊されたこと、負傷したテロリストが治療のためにパレスチナ被占領地イスラエルに移送されてい
ることなどが報告されています。

テログループは、一部のアラブ・西側諸国の支援を受け、2011年から、地域における反シオニスト
抵抗陣営の中心であるシリア政府の崩壊を目的に、シリアの政府と国民に対する戦争を開始しました。
その中で、これまでに数万人が死亡、数十万人が住む家を失っています。