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フロリダ乱射事件、FBIが2度聴取したマディーン容疑者の「素顔」ニューズウィーク



2016年6月14日(火)

6月12日、米フロリダ州で銃撃事件を起こしたオマル・マティーン容疑者(写真)の「危険信号」を、
当局や勤務先の警備会社が見逃していた可能性がある。写真は同容疑者のソーシャルメディア
・アカウントから(2016年 ロイター/Omar Mateen via Myspace/Handout via REUTERS)



フロリダ州オーランドのナイトクラブで銃撃事件を起こしたオマル・マティー
容疑者(29)の高校卒業アルバムに掲載されている写真はほとんど目立たない。

 しかし高校時代のフットボール選手から、米史上最悪となる乱射事件の容疑者
へと至る変貌は、当局や勤務先の警備会社が、同容疑者のイスラム過激派に
対する共感の深さについて「危険信号」を見逃していた可能性を示唆している。
また、米国政府が国民の過激化を防ぐ明確な戦略を持っているかどうかにつ
いても疑問を投げかけている。

 拳銃と半自動ライフル銃AR-15を乱射し、死亡者50人・負傷者53人を
出した同事件に及んだマティーン容疑者の犯行動機は明らかになっていない。
同容疑者は乱射した後、人質を取って立てこもり、特殊機動隊との銃撃戦で
射殺された。負傷者の多くは危篤状態にある。

 事件現場から約195キロ離れたフロリダ州南東部フォートピアスにあり、
ティーン容疑者が10年近く通っていたモスク(イスラム教礼拝堂)のイマーム
(モスクの集団礼拝の指導者)は、同容疑者について、他の人とはほとんど
交流しない、穏やかな話し方をする普通の礼拝者だったと表現した。

 「ほとんど友人がいなかった。夜に幼い息子と礼拝に来ていた」。同モスクを
率いるサイド・シャフィーク・ラーマン氏はロイターに対し、こう語った。

 同氏によれば、マティーン容疑者から同性愛者に対する懸念について
話をされたことはないという。

 マティーン容疑者はニューヨークで、アフガニスタン移民の子供として
生まれたが、人生の大半をフロリダ州で過ごし、最近まで住んでいた
フォートピアスのマンションから車で20分ほどの小さな町、スチュアートにある
高校に通った。

 クラスメートの1人は、同容疑者について、フットボールをする典型的な
ティーンエージャーだと語る。

ティーン容疑者の1学年上だったサミュエル・キングさんによれば、同容疑者が
2004年に卒業した後、職場が近かったことから2人でよく話をしたという。

 同性愛者であることを公言しているキングさんは、マティーン容疑者を
2009年まで知る限り、反同性愛者ではなかったようだと話す。

 当時のマティーン容疑者は筋トレを行い「筋肉隆々だった」とし、
高校卒業直後の数年間は社交的で話好きであり、「何かが変わったに違いない」
と、キングさんは振り返る。

 マティーン容疑者の父親はNBCニュースに対し、同事件は宗教的なもの
ではないと語っている。

http://www.tampabay.com/resources/images/dti/rendered/2016/06/a4s_MANTEENFOLO061416a_17402506_8col.jpg








 父親によれば、マティーン容疑者は
数カ月前、マイアミで男性同士がキス
しているのを見て、腹を立てていたという。同容疑者の元妻はまた、
ワシントン・ポスト紙に対し、同容疑者が暴力的で精神を患っており、
結婚していた当時は繰り返し暴力を受けていたと語っている。

FBIが2度聴取

 米連邦捜査局FBI)は、イスラム過激派とつながりがあるとしてマティー
容疑者を2度、聴取していた。今回の事件を担当するFBI当局者は記者会見
で、1度目の取り調べは2013年、同容疑者が同僚に対し、過激派への共感を
示す扇情的なコメントを行ったときだと明らかにした。

 当時、マティーン容疑者は世界最大の警備会社G4S(GFS.L)に勤務していた。
2007年9月に入社し、業務の一環で銃を携帯していたと同社は明らかにしている。

 G4Sは、フロリダ州にある連邦政府建物の警備も行っている。

 マティーン容疑者に対する2度目の取り調べは2014年、同年にシリアで
自爆攻撃を行った米国民、モネル・モハマド・アブサルハ容疑者との関係が
疑われてのことだった。

 ただ、FBI当局者は1度目も2度目も「供述内容を確認できなかった」と語った。

米国でテロ関連の逮捕が増加するなか、こうしたFBIによる聴取は、米国が
ホームグロウン(自国育ち)の過激派を阻止するうえで直面する問題を浮き
彫りにしている。

 米国では昨年、少なくとも71人が聖戦に関わる事件で訴追され、2001年の
9.11事件以降で最多となった。また、下院国土安全保障委員会による昨年
9月の推定によれば、イラクやシリアで過激派グループに参加、もしくは参加を
試みた米国人の数は250人を超える。

不安定な人

 前出のFBI当局者によると、マティーン容疑者は事件のあった12日時点で、
捜査あるいは監視対象にはなっていなかったという。

 また、同容疑者が同日朝に警察に電話をかけ、過激派組織「イスラム国(IS)」
指導者への忠誠を誓ったと、FBI当局者は明らかにした。ただし、それがどの
程度のものなのかは不明だ

米テロ対策当局者の1人は「これがISと直接関係しているとの証拠はまだない。
われわれが現在までに知る限りでは、容疑者の最初の直接的なコンタクトは
忠誠の誓いだった」と、事件前の電話に言及して述べた。

 当局によると、マティーン容疑者は電話のなかでボストン・マラソン爆破事件の
容疑者らにも触れていたという。

 ワシントン・ポスト紙によれば、マティーン容疑者の元妻は、同容疑者とは
約8年前にインターネット上で知り合い、結婚するためにフロリダに引っ越してきた。

「彼は安定した人ではなかった。洗濯が済んでいないからなどと言って、
帰宅するなり私を殴り始めた」と元妻は語っている。